育児日記をNotebookLMに食わせて「夫婦で聴けるポッドキャスト」にした

この記事でできること

お子さんがいる方は、日々の育児メモがスマホに溜まる一方で読み返す余裕がない、という経験はないでしょうか。この記事では、その断片的なメモをAIに渡すだけで、通勤中に聴ける「うちの子ラジオ」に変える方法を紹介します。

  • 育児メモ10行分をコピペするだけで、AIが語る「うちの子ラジオ」が自動で出来上がります
  • バラバラの1行メモが「1ヶ月の成長ストーリー」として音声にまとまります
  • 通勤中にイヤホンで聴ける形で、育児の記憶が残せます

使うもの: NotebookLM(無料)
かかる時間: 約15分
必要なスキル: なし

こんなものが作れます

ふだんの育児メモ(「初めてストローで飲めた。本人ドヤ顔」「夜泣き3回。朝は二人とも限界」)を1ヶ月分まとめて、Googleの無料サービスに入れるだけ。すると、AIの声で「今月のお子さんの成長」を語るラジオ番組風の音声が自動で出来上がります。

やる前: 「ミルク180ml」「昼寝40分」——記録はあるけど、あの頃どんな感じだったか思い出せない やった後: 通勤中にイヤホンで聴ける「うちの子ラジオ」が手元に。1ヶ月の成長がストーリーとして残る

必要なものはGoogleアカウント(Gmailを使っている方ならすでに持っています)と、育児メモ10行分だけです。

育児日記、つけてるけど読み返していない問題

育児日記をつけている方は多いと思います。ぴよログ、LINEの自分用グループ、紙のノート。ミルク何ml、うんち何回、寝返りできた。記録としては残っている。

でも、最後に読み返したのはいつでしょうか。

3ヶ月前のログを開いても「ミルク180ml」「昼寝40分」——データとしては正確なのに、「あの頃どんな感じだったっけ」がまるで思い出せない。写真はスマホにたくさんあっても、写真は一瞬を切り取るだけで、「この日なんで泣いてたんだっけ」が分かりません。

記録しているはずなのに、体験が残っていない。そんな悩みに、思わぬ解決策があります。

NotebookLMの「Audio Overview」とは

NotebookLM(ノートブックエルエム)は、Googleが作った無料のAI読書ノートサービスです。パソコンやスマホのブラウザから使えます。文章を入れると、AIがその内容を理解してくれます。

このサービスの中に「Audio Overview(オーディオ・オーバービュー)」という機能があります。入れた文章について、AIの声で2人が語り合うラジオ番組風の音声を自動で作ってくれる機能です。

もともとは論文や記事のまとめに使われることが多い機能ですが、ここに育児日記を入れると「うちの子ラジオ」が出来上がるのです。

2026年5月時点の仕様はこうなっています。生成される音声は5〜12分程度で、日本語にも対応済み。無料版でも1日3回まで音声を作れます。

作り方(1つずつ説明します)

準備するもの

  • Googleアカウント(Gmailを使っている方ならOK)
  • 1ヶ月分の育児メモ(10行くらいでも大丈夫です)

手順

  1. パソコンまたはスマホのブラウザで「notebooklm.google.com」を開きます
  2. Googleアカウントでログインします
  3. 画面に表示される「新しいノートブック」ボタンを押します
  4. 「ソースを追加」という画面が出たら、「コピーしたテキスト」を選びます
  5. 育児アプリやLINEメモから、1ヶ月分の記録をコピーして貼り付けます。こんな感じで十分です:
4/3 初めてストローで飲めた。本人ドヤ顔
4/7 夜泣き3回。交代で抱っこ。朝は二人とも限界
4/12 支援センターで同い年の子と遊んだ。おもちゃ取り合いで泣く
4/15 「まんま」って言った気がする
4/20 公園でハト追いかけて転ぶ。泣かなかった。成長
4/28 つかまり立ちからの2歩。歩いた判定でいい?
  1. 保存すると、画面の右側に「スタジオ」というパネルが表示されます
  2. その中の「Audio Overview」で「Deep Dive」を選んで、「生成」ボタンを押します
  3. 数分待つと音声が完成します。再生ボタンを押して聴いてみてください

[screenshot: NotebookLMのソース追加画面で、育児メモのテキストをペーストしている]

どんな音声ができるのか

再生すると、AIの2人がお子さんの1ヶ月について楽しそうに語り合います。「4月の頭にストロー飲みをマスターしたみたいですね」「ドヤ顔って書いてあるのがいいですよね」「月末にはもう2歩歩いてるんですよ」。

箇条書きのメモを入れただけなのに、AIが前後のつながりを読み取ってくれるのが面白いところです。「月初はストローという新しいチャレンジをクリアして、月末には歩行に挑戦している。“自分でやりたい”の気持ちがどんどん強くなっていますね」のように、バラバラの1行メモを「成長のストーリー」にまとめてくれます。

[screenshot: Audio Overviewの生成完了画面。再生ボタンが表示されている]

なぜ「音声」がいいのか

テキストの育児日記には「書いた本人しか読まない」という問題があります。夫婦で育児しているのに、記録は片方にしか残っていない。

音声にすると「一緒に聴く」ができます。通勤中に、夕食を作りながら、寝る前に。SNSでも「夫婦で通勤電車で聴いたら、あの頃の話で盛り上がった」「日々だと気づかなかったけど、1ヶ月まとめて聴くとすごく成長してた」といった声が見つかります。

作った音声はMP3ファイルとしてダウンロードできるので、スマホに保存しておけば消えません。

メモのコツ

「毎日ちゃんと書かなきゃ」と思うと続きません。何か印象に残った日だけ、LINEの自分用グループに1行送るだけで十分です。日付と出来事、あればお子さんの反応や自分の感想を添えて。

1ヶ月に10行くらいでも、ちゃんとした音声を作ってくれます。逆に毎日5行ずつ書くと音声が長くなりすぎるので、「印象に残った日だけ」がちょうどいいバランスです。

[screenshot: LINEの自分用グループに1行メモを送っている画面]

毎月作ると「年間12エピソード」になる

月1回の作業を続ければ、1年で12本の成長記録ラジオが手元に残ります。1歳の誕生日に12本まとめて聴いたら、きっと泣けます。祖父母にLINEで送ったら喜ばれるはずですし、お子さんが大きくなったとき「あなたの1歳の頃だよ」と聴かせることもできます。

「Vol.1: 生後8ヶ月」「Vol.2: 生後9ヶ月」のようにファイル名をつけて保存しておくと、あとから探しやすくなります。

料金と注意点

NotebookLMは無料版でも1日3回まで音声を作れるので、月1回の育児ラジオ作りには十分です。有料版(Google One AI Premium、月額2,900円)もありますが、育児記録の用途なら無料版で問題ありません。

注意点として、NotebookLMに入れたデータはGoogleのサーバーに送られます。Googleの規約ではNotebookLMのデータはAIの学習には使わないとされていますが、お子さんの名前など個人的な情報が含まれる点は意識しておいてください。作った音声をSNSに載せる場合は、個人が特定できる情報が入っていないか確認を。

今日から1行ずつ貯め始めてみてください

必要なものはGoogleアカウントと、育児メモ10行分だけ。今月の分がまだなくても大丈夫です。今日から1行ずつ貯め始めて、来月末に最初の1本を作ればいい。

過去のLINEやメモアプリに残っている記録を掘り返して、覚えていることを10行ほど箇条書きにするのでもOKです。

できあがった音声をパートナーに送ってみてください。日々追われているだけでは気づけなかった「この子の1ヶ月」が、音声になって返ってきます。