「今日あったいいこと3つ」を毎日AIに送り続けたら変わったこと
この記事でできること
1日の終わりに「今日いいことあったかな?」と考えても、すぐには浮かばないことがあります。この記事では、毎日3つの「いいこと」をAIに送り続ける習慣の始め方と、続けると起きる変化を紹介します。
- 「いいこと3つ」をAIに送るだけで、AIがコメントや質問を返してくれて会話が生まれます
- 1週間も続けると、日中に「これ今日のいいことに入れよう」と意識的に探すようになります
- 30日分たまったら傾向を分析してもらい、自分の「幸せの引き出し」を言語化できます
使うもの: ChatGPT(無料) かかる時間: 毎日3分 必要なスキル: なし
「Three Good Things」という方法
ペンシルバニア大学のマーティン・セリグマン教授が提唱した「Three Good Things(3つの良いこと)」は、ポジティブ心理学の定番ワークです。やることは単純で、寝る前にその日あった良いことを3つ書き、それぞれ「なぜそれが起きたのか」を考える。これだけです。
経済産業研究所(RIETI)の研究でも、このワークを1週間続けると幸福感が向上し、効果は数ヶ月持続したという報告があります。「はぴトレ」というスマホアプリは、このワークをベースに作られていて、ChatGPTからのコメント機能も搭載しています。
ただ、ノートに書くだけだと反応がなくて続かないことも。そこで、AIに毎日送る形にすると「リアクションが返ってくる日記」になって、継続しやすくなります。
やり方
ChatGPT(チャットジーピーティー、スマホで使える無料のAIチャット)を開いて、最初に一度だけ次のメッセージを送ります。
これから毎日、今日あった良いことを3つ送ります。
それぞれについて、
・共感のひとこと
・「なぜそれが良かったと思いますか?」という質問
を返してください。
説教や過剰な褒めはいりません。友人のように自然に反応してください。
あとは毎日、3つ送るだけ。
- 朝の電車で座れた
- ランチのパスタがおいしかった
- 退勤後に夕焼けがきれいだった
AIは、たとえばこう返してきます。
朝の電車で座れたの、小さいけどうれしいですよね。通勤のストレスが減ると、午前中の気分が全然違う気がします。—— 座れたのはたまたまですか、それとも何か工夫してますか?
この「質問」に答えるかどうかは自由です。答えると、自分の中で「なぜこれが良かったのか」の掘り下げが起きて、セリグマン教授が意図した効果がより得られます。
続けていると起きる変化
最初の3日は「3つ絞り出すのが大変」と感じるかもしれません。でも1週間くらい続けると、日中の過ごし方が少しずつ変わってきます。
ランチを食べながら「これおいしいな、今日のいいことに入れよう」と考えている自分に気づく。帰り道に空を見上げて「あ、月がきれいだ」と思う。探すつもりがなくても、脳が勝手に「いいこと」を拾いに行くようになります。
これはポジティブ心理学で言う「注意のフィルター」が変わった状態です。起きている出来事は変わっていないのに、何に注目するかが変わっただけで、1日の印象がまるで違ってくる。
30日分の振り返り
1ヶ月分たまったら、まとめてAIに分析を頼んでみてください。
以下は30日分の「今日あった良いこと3つ」です。
・よく出てくるカテゴリ(食事、人間関係、自然、仕事など)の比率
・30日間で変化した傾向
・私が特に幸福を感じやすい場面の特徴
を分析してください。
「あなたの良いことの60%は”五感の快”(おいしい、きれい、気持ちいい)に関するもので、“達成感”は10%しかありません」のように返ってくると、自分が何に幸せを感じるタイプなのかが見えてきます。
注意点
AIのリアクションはあくまでチャットボットの応答であり、カウンセリングではありません。落ち込みがひどいときやいいことが1つも思い浮かばない日が続くときは、無理に続ける必要はありません。
また、ChatGPTは会話のたびに新しいチャットを開くと前日の内容を覚えていません。「メモリ」機能をオンにしておくか、毎回同じチャットスレッドに送るようにすると、AIが過去の文脈を踏まえた応答をしてくれます。
「いいこと」を探す筋肉
「今日あったいいこと3つ」は、筋トレに似ています。最初はきついけれど、続けるうちにどんどん楽になる。そして気づくと、同じ日常が少しだけ違って見えている。毎晩3分、スマホに3行打つだけの習慣が、じわじわと効いてきます。