NotebookLMで推しの「聖典」を作る

この記事でできること

推しの名言、「あれいつのライブだったっけ?」と思って探しても見つからなかった経験はありませんか? この記事では、自分が集めた推しの情報をNotebookLMに入れて、でっちあげなしの「推し専用データベース」を作る方法を紹介します。

  • 推しの過去発言・MC・インタビューが、日付と会場名つきで一発検索できる「推し専用データベース」になります
  • バラバラに散らばっていたライブメモ・雑誌・YouTube配信が、1つの場所にまとまります
  • 「あの名言いつだっけ?」に対して、でっちあげなしの正確な回答がもらえるようになります

使うもの: NotebookLM(無料)
かかる時間: 約20分(ソース投入の量による)
必要なスキル: なし

こんなことができるようになります

「推しが2023年のライブMCで言ってた”あの言葉”、いつのどの公演だったっけ?」——この質問に、日付と会場名つきで答えてもらえるようになります。

自分がこれまで集めた推しの情報(ライブの書き起こしメモ、雑誌のインタビュー、YouTubeの配信など)をひとつの場所に入れておくだけで、「推し専用の検索エンジン」ができあがります。しかも無料です。

「あの発言、いつのライブだったっけ」問題

推しが言ったあの言葉。確かに聞いた。感動してX(旧Twitter)にも投稿した記憶がある。でも、いざ探すとなると見つからない。

自分のポストを遡っても出てこないし、Google検索してもまとめサイトが拾ってない発言は存在しないも同然。「2023年の夏ツアーの最終公演MCで言ってた…たぶん」みたいな曖昧な記憶だけが残ります。

推しの言葉は、ライブのMC、ラジオ、雑誌インタビュー、配信の雑談——あちこちに散らばっています。全部覚えておきたいのに、人間の記憶には限界があります。

ChatGPTに推しのことを聞くと「でっちあげ」される

「じゃあAIに聞けばいいのでは」と思うかもしれません。

ChatGPT(チャットジーピーティー)は、スマホやパソコンで使える無料のAIチャットサービスです。試しに「○○(推し)が2023年のライブで言った名言を教えて」と聞くと、それっぽい答えが返ってきます。推しの口調に近い言葉で、いかにもライブで言いそうな内容。でも調べてみると、どこにも出典がない。AIが「こういうことを言いそうだ」と推測して作った文章です。

推しのことで嘘をつかれるのはファンとしてキツい。「○○はこう言った」と書いてあるのに実際は言ってない——それは絶対に避けたいところです。

NotebookLMは「自分が入れた情報しか出さない」

ここで登場するのがNotebookLM(ノートブックエルエム)です。Googleが作った無料のAI読書ノートで、最大の特徴はインターネット上の情報を勝手に検索しないこと。

自分がアップロードした資料だけを見て答えてくれます。入れてない情報については「その情報はソースにありません」と正直に返してきます。構造的にでっちあげができない仕組みです。

自分が集めた推しの情報だけが入った、私設図書館のようなもの。ChatGPTが「何でも答えてくれるけど正確性に欠ける友達」だとしたら、NotebookLMは「渡した本だけを正確に覚えている司書」に近いです。

始め方:NotebookLMを開いてソースを入れる

ステップ1:NotebookLMにアクセスする

スマホまたはパソコンのブラウザ(Safari、Chromeなど)で「notebooklm.google.com」を開きます。Googleアカウント(GmailのIDとパスワード)でログインすれば、すぐに使えます。追加費用はかかりません。

ステップ2:新しいノートブックを作成する

ログインすると「新しいノートブック」というボタンが見えます。これをタップ(またはクリック)して、推し用のノートブックを作ります。名前は「○○聖典」でもなんでもOKです。

ステップ3:推しの情報を入れていく

ノートブックの中に「ソースを追加」というボタンがあるので、ここから推しの情報を追加していきます。入れられる形式はいくつかあります。

  • Googleドキュメント — ライブMCの書き起こしメモなどを入れられます
  • PDF — 雑誌をスマホで写真に撮ってPDFにしたものを入れられます
  • テキスト — コピー&ペーストで直接入力できます
  • URL(ウェブサイトのアドレス) — ウェブ記事のアドレスを貼るだけで、その内容を読み取ってくれます
  • YouTube動画 — 動画のアドレスを貼るだけで、内容を読み取ってくれます

どんな情報を入れるといい?

ライブMCの書き起こし。 ライブ後にスマホのメモに打ち込んでいたMCの内容を入れます。日付と会場名を必ず添えておくのがポイントです。「2023年8月12日 横浜アリーナ MC」のように書いておけば、あとから「あの発言いつだったっけ?」と聞いたとき、日付つきで答えてくれます。

雑誌インタビュー。 手持ちの雑誌をスマホで写真に撮ってPDFにし、追加します。NotebookLMはPDFの文字をちゃんと読み取ります。

YouTube配信。 YouTubeの動画アドレスをそのまま貼るだけで、NotebookLMが動画の内容を読み取ってくれます。

ラジオやポッドキャスト。 自分で内容のメモを作って入力します。

自分のXポスト。 ライブの感想や推しの発言を記録したポストをテキストにまとめて入れるのもおすすめです。

入れるときのコツ

1つのソースにまとめすぎないのも大事です。「MC集」「インタビュー集」「歌詞集」くらいに分けておくと、あとから管理しやすくなります。

聖典に質問してみる

[screenshot: NotebookLMのチャット画面。質問に対してソースの引用付きで回答している]

情報を入れ終わったら、画面にあるチャット欄(文字を入力するところ)に質問を打ち込むだけです。

「○○がファンへの感謝を語った場面をすべて教えて」 → MCとインタビューから、日付・会場つきで該当箇所が返ってきます。各回答の横に「ソース」リンクがあり、元の文書のどこに書いてあるか一発で確認できます。

「○○が将来の夢について話した内容を時系列でまとめて」 → 複数のソースにまたがる情報を時系列で整理してくれます。雑誌インタビューとラジオ発言の「変化」まで見えてくるのは、手作業ではかなり大変です。

「○○の歌詞に『夜明け』という言葉が出てくる曲をリストアップして」 → 歌詞のテキストを横断して、該当箇所を引用つきで返します。

すべて自分が入れた情報だけから答えています。でっちあげゼロ。ソースにない情報は「ソースに該当する記述がありません」と返してきます。

推しを語るPodcast風の音声も作れる

NotebookLMの「Audio Overview(オーディオ オーバービュー)」という機能を使うと、入れた資料をもとにAIの声で会話するラジオ番組のような音声を自動で作ってくれます。日本語にも対応しています。

推しの聖典ノートブックでこれを使うと、「○○の2023年の活動を振り返る」みたいな番組が出来上がります。通勤中や家事をしながら「推しの情報を聴く」という体験ができます。

料金と制限(2026年5月時点)

NotebookLMは無料で使えます。Googleアカウントがあれば追加費用はかかりません。

項目無料版Pro版(Google One AI Premium 月額2,900円)
ノートブック数100500
1ノートブックあたりソース数50300
1ソースあたりの上限50万語 or 200MB同じ
Audio Overview3回/日20回/日
チャットで質問できる回数50回/日500回/日

無料版の50ソースでも、雑誌インタビュー20本、MC書き起こし20本、歌詞10曲分を入れてちょうど50。多くの場合これで十分です。もっとたくさん入れたい場合はPro版(月額2,900円)にアップグレードできます。

注意点として、NotebookLMはリアルタイムでインターネットを見に行きません。「昨日のライブで何言ってた?」には答えられない。あくまで自分が入れた情報だけが頼りです。逆に言えば、入れれば入れるほど「聖典」の精度が上がります。

「記録するオタク」が報われるツール

普段からライブのMCをメモしている人。雑誌を大事に保管している人。配信の内容を書き起こしている人。そういう「記録するオタク」の蓄積が、NotebookLMによって検索できる知識の宝庫に変わります。

ただのメモ帳だったものが「推し専属AIの頭脳」になる。その変化は、試してみると想像以上に快適です。


始め方まとめ:

  1. スマホまたはパソコンのブラウザで notebooklm.google.com を開く
  2. Googleアカウントでログインする
  3. 「新しいノートブック」を作成する
  4. 手持ちの推し資料を追加する(PDF、テキスト、Googleドキュメント、URL、YouTube)
  5. チャット欄に質問を打ち込む

まず手元にあるメモ5つくらいから試してみてください。10分で「推しの私設図書館」が動き始めます。